株式投資が主婦などにも注目された背景として、株主優待制度の存在は無視できないでしょう。

現在は「ほふり制度」の導入で実際の株券が発行されません。株を買っても証券会社のネット口座画面に保有株の時価が反映されるだけの銘柄と違い、株主優待がある銘柄は確定日に株を保有していれば目に見える品物や、イベントの招待券が送られてくるので株主の「お得感」に浸れるわけです。

証券会社がパンフレットを作ったり、マネー誌が株主優待の特集を組んで人気を博したのも、お金儲けの窮屈な感じから脱してワクワクした楽しさを味わえるから。株式投資初心者に広く受け入れられる理由になったのもそんな理由からだと思います。

 

写真入りで株主優待のプレゼント商品を紹介

SBI証券や楽天証券など、ネット系証券会社に限らず証券会社各社のホームページでは写真入りで株主優待のプレゼント商品を紹介していたりします。

株主優待で魅力的な商品を提供しているといえば、エアラインや鉄道会社系の大幅な値引きが成立する株主優待チケットや、外食会社の割引券、そして食品会社の商品詰め合わせ、婦人服会社の商品割引券などがあります。

株の一攫千金の投資世界とは真逆の世界に生きる節約系主婦まで目を引かれてしまうような商品が次から次へと現れるのですから、投資家層が拡大したのもうなずける話です。

 

株主優待をもらうには

この株主優待は優待確定日の3営業日前(土日祝日などのマーケットの休日を除いた3営業日前を「確定日権利付き最終日」と言います)のマーケットが終了する時間に株主である人に対して行われます。

つまり、たった1日株を保有して翌日に売ってしまっても株主優待はもらえるのです。

2012年の11月に例を取ると、11月の30日が確定日で、その3営業日前の27日が権利付き最終日。12月を例にすると、28日がマーケット営業最終日で確定日で、その3営業日前25日が権利付き最終日となります。

この確定日と権利付き最終日は株主配当がある場合には同じ日付となる点にも注目です。

株主優待優待利益と配当金の配当利益を合わせると10%を越えるものもたくさんあります。銀行の金利がほぼゼロの今、これはすごくお得ですよね。