株主優待とは、株式を発行している企業が投資家である株主に対して「金銭以外の優待を与える制度」のことをいいます。 外国の企業で株主優待をしているところは少なく、ほぼ日本企業の独自の制度といっても良いものです。
<株主の利益は?>
利益としては企業が製造販売している商品やサービス、商品券、割引券などが受け取れることです。 株主総会へ行くと、食品会社や日用品を取り扱っている会社であれば自社製品の詰め合わせ、 鉄道会社や航空会社であれば割引券や無料券が配布されることがあるほか、 エンターテイメント系の会社では株主総会でライブが行われるという場合もあります。
一般の消費者と関係のない製品を販売している会社などでは、必ずしも会社の製品と関係のない商品券などが配られていることもあります。 株主にとっては楽しみなものであり、企業にとっても金銭で配当することとは違って負担が少ないものであるため、どちらにとっても有益なものです。
個人の投資家にははじめから株主優待の内容に注目して、受け取ることができるものに応じて購入する株を選ぶという方も少なくありません。 優待券を目当てとして株主になり、もらったものを金券ショップなどで売却するという方もいて、金券ショップで優待券が扱われているということもあります。
自分が好きな商品やサービスを提供している会社を応援するという意味で株主になる方も、少なくありません。 配当がないときでも優待が実施されるということはあり、企業にとっても個人投資家を獲得するために「有益な制度」となっています。
ただ、すべての企業が実施しているわけではありませんから、投資するときには株主優待の内容とともに実施しているかどうかを確かめることも大切です。